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知念実希人『スワイプ厳禁 変死した大学生のスマホ』:新しい読書のカタチ

本を読んでいるのに、まるで映像を見ているようなそんな没入感が味わえる作品をご存知でしょうか?

本日は知念実希人さんの『スワイプ厳禁 変死した大学生のスマホ』をご紹介します。

こちら、今月20日に発売したばかりの新刊でございます。

まずはあらすじから。

目次

あらすじ:怪物ドウメキの棲むゴーストタウン

就活生の一色和馬は、先輩にある都市伝説の調査を頼まれます。

この先輩、オカルトサークルのOBで、現在はフリーライターとして活動しています。仕事で使う記事の下調べを、和馬に命じたのです。

和馬が調べることになった都市伝説は『ドウメキ』。

ドウメキとは、N県の山奥にある廃墟となった街に棲む怪物。なんでも、その街に侵入した者に取り憑き、呪い殺すという、、、

ドウメキに取り憑かれたものは、常に何かに監視されている気分になり、やがて精神に異常を来し、自ら死を選びます。
たとえ自死を選ばなくても、ドウメキが直接命を奪いに来るという、、、何とも恐ろしい怪物です。

上手くいけば、先輩から、第一志望の出版社の人間を紹介してもらえるかもしれません。

和馬は、自分の将来、ひいては恋人との未来のために、ドウメキについて調べ始めるのですが、、、

語り手と同じ景色を見ている

この本の最大の特徴は、やはり、語り手と同じ景色を見ることができるという点です。

それはトーク画面であったり、SNSの投稿であったり、風景であったり、、、

それにより、語り手が経験していることを疑似体験できます。

近年、電子書籍化不可能だったり、ページの最後に写真が印刷されたりなど、さまざまな読書のカタチがありますが、「まだこんな手法が残されていたんだ」とびっくりしました。

これもまた、新しい読書のカタチですよね。

本には無限の可能性が秘められているんだなと、改めて思いました。

そして肝心の内容ですが、そこは安心してください。

さすが知念実希人さん。してやられました。

私は全部読んだあとに、もう一周しました。もう一周すると、伏線がこんなにもあったのかと、どうして気づかなかったんだと、すっかり騙されてしまいました。

最後に………

本書は税込499円と、非常に手頃な価格。

読書と言うよりも、ショートムービーを見ているような感覚に近いかもしれません。

1時間もあれば、きっと最後まで読めるでしょう。

左ページにテキスト、右ページに画像という構成なので、文量はそこまで多くなく、活字が苦手だという人も、これなら楽しんで読めるのではないでしょうか。

そして、この本の続きでしょうか、、来月には『閲覧厳禁 猟奇殺人犯の精神鑑定報告書』が発売されます。

これもまた面白そうなんですよ、、

気になる方は、ぜひお手に取ってみてください。

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この記事を書いた人

どこにでもいる、ただの読書好き。

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