こんにちは。
今回は先月発売された知念実希人さんの『閲覧厳禁 猟奇殺人犯の精神鑑定報告書』をご紹介しようと思います。
初めに、本作を読む前に、『スワイプ厳禁 変死した大学生のスマホ』を読むことを強くオススメします!
本作は『スワイプ厳禁 変死した大学生のスマホ』の続きであり、前作を読んでいることで更に楽しめる内容となっております。
↓前作未読の方は下記記事もぜひご覧ください
『スワイプ厳禁 変死した大学生のスマホ』を未読の方は、以降の内容がネタバレになる可能性があるため、ご注意ください。
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この物語は精神鑑定医の上原先生にインタビューする形で進んでいきます。
多摩市で11人が惨殺されるという凄惨な事件が起こりました。
その日は町内会でお祭りをしていました。多くの町民が集まっているその現場で、犯人は斧を振り回し、11人もの町民を殺害したのです。
その後、犯人は現行犯逮捕されましたが、取り調べでは、意味不明な言葉を口走るばかり、、、
そこで、精神科医の上原先生が、容疑者の精神鑑定を担当することになったのです。
多摩市11人惨殺事件の容疑者、八重樫 信也は、なぜこのような凶行に及んだのか。
容疑者の意味不明な発言、それは「ドウメキがいる」「ドウメキがずっと見ている」というもの。
ドウメキ、それは前作にも出てた怪物です。N県の山奥にあるゴーストタウンに棲み、侵入した者を呪い殺すという。
八重樫はそのドウメキに憑りつかれてしまったのです。
上原先生は八重樫に「ドウメキの瞳を消してくれ」と、頼まれます。そしてその直後に起こった出来事をきっかけに、上原先生はドウメキについて調べ始めるのですが、、、
今作も、前作と同様に資料や図がふんだんに盛り込まれています。
ところどころに挟まれている写真のようなイラストは、何とも不気味で、とてもいい味を出しています。
そして前作と違うのは、この物語がインタビュー形式で進んでいくという点です。
私は読んでいくうちに、「このインタビューってもしかして…?」と背筋がゾワゾワと寒くなるような、不安な気持ちになりました。
その不安は、後に確信に変わります。
そしてあのラスト。
期待を裏切らない終わり方で、非常に怖いです。
帯に「読んではいけない。」と書かれているのですが、本当にその通りで、読んでしまったことを後悔するような展開でした。
ジャンルとしてはフェイクドキュメンタリーに入ると思うのですが、これって本当にフィクションですよね…?
作者の知念実希人さん。まだこの方の本を私は数冊しか読んでおりませんが、一つの型にはまらないスタイルで、どの本も非常に面白いです。
前作を読んで面白いと感じた方は、ぜひ今作も読んでみてください。