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金城一紀『友が、消えた』:怒涛の展開に読む手が止まらない

こんにちは。

本屋に行ったときに「あの本、気になるな」「でも、一旦様子見しようかな」といった本に出会った経験はありませんか。

表紙とか、帯とか、自分の気になる感じだけれど、一旦買わずにいよう。
でも、本屋に行くたびにその本が目についてしまって、気になって気になって仕方ない。
そして結局買ってしまう。

今回ご紹介する金城一紀さんの『友が、消えた』は、私にとってそんな本でした。

読んでみたら期待通り、いやそれ以上だったので、ぜひ紹介させてください。

目次

あらすじ:過去を知る者からの、行方不明者捜索依頼

「君に相談したいことがあるんだ」

「友達がいなくなったんだ」

初対面の学生にそう声をかけられた大学生の南方(みなかた)。
聞けば、彼は、高校時代の南方を知っており、力になってほしいという。

高校時代、仲間とともに、様々なトラブルに立ち向かい、解決してきた南方。

ただ本能のままに、自ら問題の渦の中に飛び込んでいった高校時代。

その時の彼を知っている者からの頼み。
最初は邪険に振る舞っていた南方ですが、眠っていた本能が呼び覚まされて、依頼人のために力を貸す……と言ったお話です。

主人公がとにかく格好良すぎる

この主人公、ただの学生ではありません。

高校時代のトラブルや、アルバイトを通して築いてきた人脈。
様々な修羅場を乗り越えてきたからこその度胸やタフな精神。
そして実践トレーニングを通して身に付けた格闘術。

それらを武器にして、依頼人の友人の行方を追います。

「何があった?」と話を聞いてくれる南方。

そこには「この人なら絶対に力になってくれる」「この人に任せておけば大丈夫」という安心感があります。

非常に魅力的なこの主人公、しかし、この物語をすべて読み終えたとしても、彼のことを全部知ることはできません。
どこかミステリアス。

彼のポテンシャルはこんなものではないだろう、まだまだ秘められたものがあるだろうと、彼の今後の活躍に期待してしまいます。

最後に………

スピード感ある展開に、読む手が止まりません。

主人公の伏せられていたポテンシャルが次々に明らかになっていく様は、読んでいてとてもワクワクしました。

依頼人の友人の行方も、もちろん気になりますが、主人公が次はどんなアクションを起こすのか、それが気になって気になって仕方がありません。

最高の青春小説を、ぜひ堪能してください。

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この記事を書いた人

どこにでもいる、ただの読書好き。

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